円高、円安ってなぁに?
みなさん、こんにちは。
もう2019年になって、10日が過ぎましたね。
お正月休みに英気を養って、エンジン掛かってきましたか?
さて今回のお話のテーマは「円高・円安ってなぁに?」です。
1.「円高・円安」って言葉は?
テレビのニュースの最後に、「では最後に今日の株価、為替相場です…」って聞いた
ことがあると思います。
ニュースでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、新年早々2019年1月3日、午前7時半過ぎ、円がドルに対して急騰しました。
それまで1ドル108円台後半で推移していた為替相場が、わずか1分程度の間に104円台になり、約4円(3.9%)も円がドルに対して高くなったのです。
程なく、従来の水準に戻り…って推移しているわけですが、FXなどの為替取引をされている方は肝を冷やしたのではないでしょうか・・・。
2.日本の円の価値は常に変動している!!
これを聞いて、「えっ?!、1万円は1万円じゃん」と聞こえて来そうですが、
現在のお金の価値は、すなわちその通貨を発行する国(政治・経済など)の信用力や利率の差などの様々な要因よって決まります。つまり絶対ではないのです。
要因としては・・・
例えば、ドル円為替について見れば、日本とアメリカ(本当はそれだけではないのですが・・)で、信用力を比べて、信用力が高い通貨に人気が集中して通貨高になります。
これが1ドル=90円となった場合は円高なのか?円安なのか?
これは「円高」になったということです(分かりにくいですね…)
これを言い換えると、1ドルを買うのに、現在は109円程度必要だけど、
「1ドル=90円」の場合、90円を出せば1ドルが買えることになるのです。
すなわち、1ドルを基準にすると、円の価値がそれだけ上がった(円高)という
ことになります。
逆に、「1ドル=140円」の場合は、109円で1ドルが買えていたのに、
140円も払わなければ1ドルが買えない、すなわち円の価値が下がった(円安)
と考えるんですね〜。
う〜ん、伝わりにくいですね・・・。
これについては、また別の時に話すとして、次のことだけ覚えておいてください。
円高 = ドル安(裏を返せば、ドルが安くなることを意味します。)
円安 = ドル高(ドルに対して円が安くなること)
3.私たちの日常の生活にどう影響があるの?
では、次に私たちの生活にどう影響するのでしょう?
一見、FX取引などしてない限り、影響がないと思われるかもしれませんが、実は私たちの生活にかなりの影響があるのです。
今、私たちは海外から輸入されたモノに囲まれて生活しています。
食料品も、生活雑貨も、ガソリンもあらゆるものが輸入されて、国内の企業を通して、私たちの手元に届きます。
したがって円安になれば、それだけで以前よりも多くの「円」が必要になり、そしてそれは私たちにとって価格という形で影響してきます。
最近、なんだかモノが高くなったなぁ?!って感じるときは、もしかしたら為替相場が影響しているかもしれません。
最後に大きな観点から話しますと、資源に乏しい日本は輸出大国に位置付けられます。海外で材料を購入して、製造・加工して、海外に輸出することで、経済がなりたってます。
円安は、私たち一般国民には価格が上がる!という感覚しかないかもしれませんが、海外の人たちからいうとドルの価値が高まるので、日本のものを購入しやすくなり、輸出が伸びます。
また、訪日外国人が増えたというニュースをよく聞きますが、この外国人にとっても日本に旅行しやすくなります。
逆に円高になると、少ない円で海外からモノが購入できるので、私たちにとって良いことのように思いますが、海外の人が日本のものを購入する時に割高に感じられ、輸出が減少します。
(私たちが海外旅行する時には、円高の方が少ない円で旅行できるメリットがあります。)
ほんとシーソーの関係に似てますよね!
これは株式市場にも影響して、円安の時は輸出関連企業銘柄の株価が上がりやすく、また、円高のときには、内需関連株が上がりやすくなります。
結局、どちらが良いとか断言することはできませんが、少しそういう感覚を持って、経済ニュースを見れば新しい発見があるかもしれませんね!
<補足>今の日本政府の経済政策は、どちらかいうと円安に持っていき、輸出を増やすことで、日本の景気をよくしようという政策です。